ひといきコラム・その1
ちょいとここらで一休み。延々飛ばし続けるのも疲れるもので(汗)
しかしならが改めて思うと何を書けばいいのかと悩むこともある。最初からあの調子だったから実にそのあたり手加減微妙。
まぁ自分の思ったことをそのまま書くだけという話もあるけれど、それってもしかしていつも通りと変わらないのでは?(汗)
深いことは考えずにそのまま書いてしまってもいいのかどうか。TRPG系の話ならこっちでいいのか、などと。
表の日記もステキに停滞気味なのでそれはそれでよいのかとも思わなくもない(爆)
早いものでもうおおよそ10年。正確にはもう少ししなければ2ケタには乗らないはずなのだが、この際概算でいいだろう。
そう思うと実に長い年月を卓上遊戯の世界で過ごして来たことになる。これは別に後悔とかそういったものではない。
10年前、当時はこんなに続くものかと思っていなかった、それだけのことである。
だが結果として自分はいまだにこうして、パソコンを用いたオンラインセッションまでも行なうようなハマリ具合。
3日先ですら誰も予想しえないというのに10年先を見るだなど誰ができようか。少なくとも自分には無理だったというだけの話。
ではその一番最初はどのような有様であったのか。それはどのような結末を迎えたのか。
思い出す限りで記憶を掘り返し、当時のことを書いてみるとしようではないか…
場所は江東区・森下文化センター。二人の野郎が長机に置かれていたパイプ椅子に座って周囲の風景をぼけーっと眺めていて一言。
「…なんで俺達、こんな遠いところまで来てるんだろ?」「まぁ頼まれたからなぁ」
来た理由は実に単純。小〜中学校時代から付き合いのある知り合いからこの場所で開催される同人誌即売会というやつに、
サークルの代理として出てほしいという要請があったのだ。
少なからずその即売会自体の内容にも興味があったため、この野郎ドモは二人で行ってみようということになったのだが。
「人少ねぇなぁ」「ゆっくり来たからねぇ」
昼過ぎからまったり来たから人が少なく、なおかつこのイベントはどちらかと言えば小規模なもの。
30分あれば会場内全体を2周見回ってお釣りが来る程度の規模なので、まったり来ても1時間で飽きてしまいかねない。
「…次は来ないな」「だろうかなぁ」
実際すでにこの二人は飽きていた。目の前を通るコスプレイヤーももはや先程からずーっと見ていればもはや風景と変わらない。
特に買うような本もなく、荷物は減ることもなく増えることもない…はずだったのだが。
「で、そっちは何見てんだ?」「ここのパンフ。なんかいろいろ載ってるだよ」
イベント参加の諸注意マンガ、各所サークルのカット、コスプレの衣装について、EtcEtc…もはや目新しく思える場所も少ない。
そんな一通り見終わったパンフの最後のページ、むしろ裏表紙という場所にそれはあったのだが。
「ん……ゲーム大会?」
この即売会の名前を冠したゲーム大会。彼はここで「テーブルトークRPG」という名称を初めて目にした。
聞き慣れない言葉ではあったが、RPGという単語はわかる。何しろ自分らはDQやFF、SaGaなどでひたすら遊んだ世代だ。
感覚的にそういうものだなと理解して、ふと頭によぎる書物が一冊。
自宅最寄りの駅前本屋で立ち読みした…確かドラゴンブックとか書いてあったか? 武器や魔法、モンスターのデータばかり載っていたあの本。
題名にもルールブックとかあったし、アレで間違いなかろう。何しろその手の遊びは……ある意味やり慣れているのだ。
そしてこの会場からの帰りに、彼はこう切り出したのだ…「どーも今度、ゲーム大会ってのがあるらしいよ?」
ここで誘ったのが自分、一緒に来て誘われたのが後の神谷勇気。この頃はパニッシャー神谷だったか? まぁ比較的どうでもいい話だが(笑)
そして1週間後には「二度と来ない」と行っていた森下文化センターへ足を踏み入れ、そして初めてのTRPGが始まって。
題材は第1回にも書いた通りソードワールド。それも今思えば実に拙い出来だったかなぁと思う次第。
何しろ最初のゴブリン退治シナリオはともかく、次のシナリオ…確か二つの村の抗争に第三者として邪神を崇拝する村が絡んできた話。
このシナリオの最中にPCに死人が出た(爆) 初期レベルの冒険者パーティに熊4匹出したら勝てないってのを理解してなかったんですなぁ(汗)
ソードワールドの動物の弱点である「精神点が低い」という弱点も当時のプレイヤー達は知らず、1人が瀕死、1人が生死判定に失敗する始末。
手持ちの食料を投げて熊を追い払うことに成功するものの、あまりの惨状で一度村まで引き返すということに。
そのときはシナリオの都合でそのまま「通りすがりの高位神官」を登場させ、死人を生き返らせてしまったが…今考えればすげー通りすがりだよな(爆)
まぁその後は敵のレベルの把握をしっかり行なってラスボスまでどうにか到達。ボスの召喚したモンスターも何とか撃退し無事シナリオ終了。
…正直な話、すっごく緊張した記憶しか残っていない(汗) まぁ初回にしてはよく頑張ったのではないか、ということにしとく。
そうしとかないとたぶんここまで続いてない、とか思ってしまうしなぁ(汗)
今思い返せばすべてのスタート地点はここ以外に有り得ない。
神谷の初TRPG体験も、いたおやさいび姉さんに出会ったのも、次回もまた来ようと約束したことも。
自分の根っこではないが、出発点はかの地にあると今でも思う。まぁ今戻ることはできないのだが(何しろそのゲーム大会、今は休止中だ)。
だがこの感覚を忘れてはならないのだろうと思う。一番初めにTRPGで卓を囲んだ時の感情の昂ぶりというやつを。
「では君達は今オランの冒険者の店にいて…」