トレイダーズ!/ゲームフィールド/たのあきら(FEAR)

 深夜のランデブー(何)によって神谷よりルールブック3冊受け渡し完了。重いっ!(泣)
 そしてうち2冊を使って次回土曜のネタを用意しなければならないという顛末になりそう…さ、頑張ってルールを思い出すか。
 あともう1冊は一度読んでみたいと思ったルールなので、半ば気分転換用と言えなくもないのだろうか?
 いかんせんPLが集まりそうにない作品だからなぁ、その状態ではなかなかやれると思えない(汗)
 そんなわけでこれからしばらく勉強もしないとあかんなぁってことで…んでは今回の作品紹介いきませぅ。
 

 トレイダーズ、それは飛空船商人達のこと。彼らは空を飛ぶ船で国々を渡り貿易を営む商人達である。
 羊飼いの少年が見つけた嵐の中で宙に浮く岩塊。のちに「飛空石」と呼ばれるそれは、ドワーフ達が雷精(電気)を注ぎ込むと
 石の周囲のものまでを引きずり上げた…そこから飛空船ができるまでそう長い時間はかからなかったという。
 そのあとすぐに誕生したのが飛空船商人。宙を浮く船に帆を張り、風を受けて山をも飛び越えて目的地まで一気に商品を運ぶのだ。
 こうして各国家は多大なる利益を得たが同時に脅威を感じ得なかったりもした。何しろ自分の頭の上を大砲付きの飛空船が飛び回っているのだから(汗)
 新興の飛空船商人たちも権力の保護を求めた。遭難だってあるし、母港や市場がなければ商売なんてできないわけで。
 そんな理由もいろいろあって、ほどなく飛空船商人を管理する組織であるトレイダーズ協会(アソシエイション)が誕生する。
 結局国も飛空船商人を敵に回すわけにはいかず、大幅な自治権を認めるしかない状況になっちまいました。
 かくして世界は空駆ける飛空船が巨万の富を産み出す「大航海時代」に突入したのでありましたとさ。
 

 まぁ簡単に説明するなら上のような感じ。光栄の名作・大航海時代を飛空船でやると思えばいいのだろうか?
 無論これには微妙な理由もあってみたりするだろう。ルールのシステム自体には元の作品があると言っていいのだから。
 かつて光栄がFEARのたのあきら氏を通じて「三国志演義」という作品を出したことがあるのだが、これのシステムがそのまま流用されていて、
 あとは大航海時代風に組替え・付け足しがされている…という感じ。全体的に手直しもいくつかあるようではあるのだが。
 三国志転じて大航海時代という流れはなかなかに面白いといえるのではないだろうか? まぁどっちもSLGだしなぁ(笑)
 システム面は使いやすいものを使ったとも言えるから、特にツッコミどころではないとも言うけどね。システム全体も基本的にオーソドックスだし。
 各種判定の方法は『関連する能力値の十の位(能力値ボーナス)+技能レベル+2D6』という比較的シンプルなもの。
 このへんはわかりやすさ重視で組まれてます。初めての人でも大丈夫ということを前提にしているから、全般的に難解なシステムを排除してますね。
 そしてここに三国志演義から後継した特殊なシステムが「ブーストポイント」で、能力値の一の位の回数だけ判定に+1できるというもの。
 能力値が65ならば、普段は6で判定するところをシナリオ中5回まで能力値を70、すなわち判定値7として考えることができるわけです。
 シナリオの中で「ここぞ!」という場面で判定値に+1できるというのはやはり心強いわけで…どこで使うかは悩み所でしょうが(笑)
 そしてトレイダーズで一番の目玉は交渉戦闘。ここの勝負如何によって商人達の儲けが決まるのですが…これが実に大変でありまして。
 直線状に並んだ9つのマスをお互いに押し合い、相手の方に押し込んだ方が勝ち…というシステムで行われるこの交渉戦闘。
 場合によってはひたすらダイスの振り合いになりかねません。何しろ交渉事とはいえプレイヤーは特に喋らなくてもいいので、
 最悪がらがらとダイスを振って出目勝負とか有り得るんですなぁ(汗) 適当なところで打ち切るようにしてもよかったのにとか思わなくもない(笑)
 もっともこの勝負に負けてもダメージ表でヘボい出目を振っちゃうと大変な目に遭うのですがね。そのへんは気をつけるべきとも言えるかも。
 

 このゲーム、幾度かやってますが意外とプレイヤーの評判は悪くない。何がそんなに人気あるのかなとも思ってみれば、
 「一つの船をみんなで動かす」という共同作業が楽しいのかなというところに行きつきます。まぁ中にはこれが嫌いだって人もいるんだけど。
 船を一歩動かすだけでも飛空船長・風読み・航空士の協力が必要になるし、交渉事だって一人よりは二人以上の方が安心できる。
 そのへんヘタなファンタジーRPGのパーティより団結するのではなかろーかと思うわけですよ(笑)
 基本的に依頼は「○○まで1週間以内に荷物を届けてくれ」みたいなのがメインになるんですが。天候によってはこれもうまくいかないんですわな。
 そして自分、ここでちょっと白状します。このゲームで大きなチャレンジであったと思われる「イベントピース」をまともに使ったことないです(爆)
 だってこのシステム、イベントピースでデッキを組むとかになるんだけど…そういうのはTRPGだとあんまりなぁ、と思ってしまうわけで(汗)
 トレーディングカードゲームならまだしも、TRPGのイベントをわざわざランダムでやるような真似はしたくございません…などと言ってみる。
 まぁ最初の手札でツミコミ可能って話もあるけど、それならハナから普通にやります(爆) てなわけでごくごく普通にしか遊んだ試しがないのです。
 もっとも自分としてはその方が面白いと思ってしまうのですけどねー。初心者にも優しくってやってるのに初心者GMに優しくないのはどうか(汗)
 その問題点だけを除去すれば俺的には秀作ゲームだと思っておりますよ。ああ、あとは交渉戦闘のダラダラ感がなくなればなおよし(笑)
 そういえばこのシリーズ、SSS(スーパー・シナリオ・サポート)というものが発売されていたんですが。
 実際のところ売れ行きはどうだったんでしょうねーとか思ってみたり。何しろ意外と高いんですよ、アレって(汗)
 中に入っている書類とかにも興味はあれど(船の権利書とかあったんだけどなぁ)、それだけのために買う気にもならず。
 今更ながらに思うこととしては、まとめて3セットいくらでとか売らないかなぁと思ってみたり。それなら多少考えなくもないぞFEAR(笑)
 まぁもっとも……たとえ買ったとしても、トレイダーズ自体をいつやるかは果てしなく謎なんだけどねっ!(号泣)