BEAST BIND 魔獣の絆RPG/小学館/井上純弌ほか

 最近どうも眠りが浅い…まぁその合間合間を使ってこーいう文章書いてるからそれはそれでいい訳ですが。
 眠いわけではないのだけれど、頭の中になんか鉛ほど重くはないが鉄より重いぐらいの物体があるよーなそんな微妙な感覚がさっきからゆーらゆらと。
 こういう状態が微妙に危険です。何しろ文章に取り止めがなくなるから(爆)
 例えば…このへんの序文というヤツもだらだら書いてるのを読んでいる人がいるのだろうか、などとも思ってしまうわけで。(何)
 まぁそのへんはまったく気にしなければ気にならないものなんです、たぶん。
 実際にはどの程度の時間でこういうネタテキストが書けるのかどうかというのも試してみたいなぁとか考えたり。
 ストップウォッチ片手にテキスト打ってる姿はなかなか壮絶におマヌケであることでしょうなぁ(笑)
 

 この世界には魔物が住んでいる…これはこの世界の大前提だ。これをひとつ忘れないでほしい。
 物語の舞台は魔都「新宿」。その街の深夜、あるいは白昼の死角に、新宿の至るところに魔物は住まう。
 言うなれば新宿は巨大な劇場、あるいは闘技場とも言える。魔物と人間と、そして半魔が互いの血を流し合い殺し合う。
 そしてこの物語は半魔達の生き様を語るもの。
 半魔とは吸血鬼、人狼、降りた天使、バステトの子ら……究極なるまでに肥大した『エゴ』を心の裡に秘めながら、人として生きようとする存在。
 肥大化したエゴは半魔に強大な力を与えるが、反面血の乾き、破壊の欲望、与えられた宿命――これらエゴに支配され、己の欲望のまま力を振るい、
 その先に見えるだろう奈落の世界に恐怖するのもまた一つの行く末。
 または他人との繋がり、仲間への思いやり、そして人間との友情。それらの『絆』によって愛を知り、人間らしい心を持って密やかに生きるのもまた一つ。
 そう、『エゴなくしては我にあらず 愛なくしては人にあらず』。これこそが世界の理なのだ。
 人間であることを選べば、そこには人としての絆が生まれる。だがしかしそれを守り抜くためには人以上の力が必要なのだ。
 己が人であるために魔物の力が必要となる。これは決して逃れることのできない半魔の宿命なのだ……
 

 『BEAST BIND』は説明を読む分には前回紹介したダブルクロスと似てるところもあります。ただこちらはウィルス疾患ではなく、
 本物の魔物としての能力を持った人間……半魔と呼ばれるものたちのストーリーです。ある意味でよりダークな世界を楽しむことができます。
 プレイヤーは人間と魔物の姿を持つ「半魔」をキャラクターとして作り、彼らの生き様を楽しむわけなのですが。
 キャラメイクの際にキャラクターシートを見て不思議に思う人も多いかと思います。何しろシートは真ん中から左右に真っ二つに分かれており、
 それぞれに「人間」と「魔物」のデータを書き込めるようになっているのです。キャラの二面性をよく表現した良いデザインと言えるでしょう。
 おおまかには人間の姿と魔物の姿を選択してそれぞれを書き込めばOKです。例えば人間の姿が探偵、魔物の姿が人狼というかたちになります。
 この際、年齢や性別などはあまり考えなくて構いません。見た目オッサンから女の子姿の魔物に変身することも不可能ではありません(笑)
 判定方法がやや特殊なシステムであり、「ダイスを2個振って、能力値以下ならば成功」というもの。
 これだけだと何の変哲もない下方ロールなのですが、成功した場合の達成値は「振ったダイスの出目」を用いるのです。
 このため「能力値以下を出しつつ、より高い出目を出す」というのが狙いとなります。理想はダイスの出目=能力値となるのですが。
 キャラクターに技能があるとこの判定時にダイスを余分に多く振り、そのなかから2つを選択するようになるため成功率は上昇します。
 で、先程も説明した通り半魔のキャラクターには人間と魔物のニ面があるのですが、この2つは能力値もまったく別計算でして。
 すなわち人間時はひ弱でも魔物になると怪力ということもよくあります(無論逆もあるわけですが)。
 たいていの場合魔物の姿の方が能力値が高くなるはずなのですけどね。中にはメチャクチャ弱い魔物なんかもいないわけじゃないのです(汗)
 このゲームを遊ぶうえで外れないのが「人間性」のシステム。モノとしてはダブルクロスの浸食率とかと同じと思ってくれて構いません。
 人間から魔物に変身する時、魔物の技を使う時などに減少するのですが…ここで一つ注意しなければならない点がありまして。
 ダブルクロスはゲーム終了時に浸食率が100%未満であれば事実上キャラクターに問題はないんですが、こっちはそのへん事情が違います。
 人間性は最大値が66、そこから魔物のエゴの分だけ基礎値として低下し(上限の低下です!)、そこからさらに技などで減少すると。
 そしてゲーム中に0以下になった場合、即座に『奈落』に落ちてしまいます! どっちにしてもその瞬間自分の手元からはおさらばです。
 奈落に落ちた場合に判定を行ない、能力値が全体的に優れていると『悪魔』へ転生、条件を満たせないと知性のない『異形』になってしまいます。
 …まぁどちらにしてもプレイヤーキャラクターじゃなくなるのは変わらないのですが(汗)
 プレイ中も人間性を上下させるわけですが、この数値を適度に上げ下げする方法があります。『愛』と『罪』を使用することです。
 『愛』と『罪』はそれぞれ絆判定、またはエゴ判定に成功した場合に入手することができるポイントで、能力値の強化などにも用いることができます。
 ただ『罪』は自分に使用できますが、『愛』は他人に使用するという違いがあるのです。そして『愛』と『罪』を使用すると人間性が上下します。
 『愛』を使うと1点上昇、『罪』を使うと1点減少です。小さく思えますが最後に貯めて使うと結構一気に数値が寄るので油断しないように。
 前述の判定システムのために能力値が低いと場合によってはまったく歯が立たないなんてこともあります。
 そんなときには『愛』や『罪』を使ってダイスや能力値を上昇させることもできるので、ある意味一番の狙いどころでしょう。
 

 GMをやってはいるものの、これも実際のプレイ回数はそれほど多くなく1〜2回ぐらいのはず。
 いや、一番最初の回はひどかったなぁと(汗) 説明不足、ルールの読み違え・読み損ないのオンパレード。
 なおかつ意外とサンプルシナリオの敵キャラが強くて困った。倒しようがなくて最後NPC出して逃げさせちゃったもんねぇ(汗)
 これからチャレンジする諸君は『罪』や『愛』の使用方法なんかもしっかり説明しておくように。まずいないと思うけどさ(爆)
 ダークな世界でドロドロとしたヘドロの中を泳ぎたい人向けのルール、と言えるだろうか。絆判定とかのルールのおかげで実にしがらみが大変。
 自分の主人と友人との板挟みとかやるのが基本のルールだから、そういうので苦しみたい!というようなマゾっ気ある人にはいいだろうね(笑)
 いや、GMの根性が悪いとそーいうのばっかりやらされることになりかねないから、他のゲームでガス抜きしましょうね?
 とりあえずこのルールについては新作も出ちゃってるんだよなぁ…あまり評判はよろしくないのだが、巻頭のマンガがエロいと評判。
 それだけ見てみたい気もするが、それのためにルールブックをわざわざ買うのか?と言われるとねー(汗)
 新作『BEAST BIND NewTestament〜新約・魔獣の絆〜』はどちらかというと異能使いダブルクロスに近いようなルールを採用している模様。
 そう考えると旧ルールの方がドロドロしてるという言い方もできるんだろうか。実際ネット上では旧作の方が人気が高いとも言う。
 どこぞの店では中古ルールで一万とか値段ついてるらしいけど。じゃあうちの手持ちはどうなのよとか聞いてみたい(爆)
 機会があればまたやってみたい作品ではあるのだが……プレイヤー集まるのかなぁ(汗)