ひといきコラム・その2

 またいきなり停滞しちまいそうでなかなかにドキドキ。各所方面に見られていることをもう少し自覚せんとなりませんな。
 もっともそれほど見られていないとか、興味のない人には面白くないネタだとかはこの際気にしないようにしますが。
 …世間ではどっちかというとマイナージャンルかもしんねぇけど、俺はこの世界で遊んできちまったんだい(爆)
 いやまぁ後悔などまったく、髪の毛先程にもないんですが。自分が楽しければそれで問題ないですええ(笑)
 とにかく今回の内容をえっちらおっちら考えないとね…
 

 最近縁があって坂凪さんのTRPG系チャットにご厄介になっているわけですが。
 この場所でよく行なわれているのがオンラインセッション、略してオンセというヤツですね。
 インターネット全盛の現代、TRPGをやるために、どこか会議室を借りたり知り合いの家に集まる必要もなく、ネットの上でゲームができる。
 数年前から考えればこれは実に技術の革新だなぁと思うわけですよ、古いゲーマーな自分からすれば(それほど古くもないかもしれんけど)。
 自分も何度かGMやったりPLやったりしているわけなんですが…感覚の違いってのがあるんですかね、やっぱり。
 ダイスを自分の手で転がさないのが寂しいってのもあるんでしょうが、やはりそういった細かい違いに途惑うわけですよ。
 ごく最近もアリアンロッドというTRPGのルールを使用して遊んでみたりもしたわけですが。PLにはそこそこ好評だったのでこれは実に幸い。
 で、このオンセと普段やっているプレイ方法(オフラインセッションだからオフセ?)の違いを検証してみるか、というのが題材です。
 

  • プレイ環境の違い1・会話

 オンラインとオフラインの最大の違い。それは会話の速度だと感じています。
 会話に速度なんてあるのか?とお思いでしょうが、実に大有り。喩えて言うならばオオクロアリ級に大有りです(何)
 よくよく考えてみればわかると思いますが。相手に面と向かって普通に会話をすれば声は当然の如く音の早さで伝わります。
 ですがチャットを使用するとなるとそうは行きません。さすがに普通の人間は話すより早くキータイプができないのですから。
 さらにそのタイムラグが全員に存在するとなれば…それだけで会話にかかる時間は倍以上になります。実際この前は13時間とかかかりました(汗)
 導入だけでも3時間とかかかっちゃってもぅ、とかなるんですよこれが…まぁこれはこれとしても、時間がかかるのは覚悟しなければ。
 最近だとボイスチャットなんかもあるんですけど、実際にやってみると声が混じっちゃって聞き分けに苦労するって言いますね。
 どんなに技術が発達しても、さすがにこのへんはどーにかなるものではないのかもしれませんなぁ。

  • プレイ環境の違い2・ダイス

 オンラインでプレイする場合、当然ダイスは自分で振ることができないわけで。ここに不満があるって人もいないわけではないと思います。
 かく言う自分がそうです(爆) 愛用の得物(笑)を使えないっていう不安はかなり大きいと思うのですよ。
 オンセから始めたんだという人はそもそも持っていないなんて話も聞きますが。プレイ環境の違いってのはこーいうところからしてあるんですねー(汗)
 ちなみにオンセの利点は微妙に役立たないかもしれませんが、現実には存在しえないダイスも振れるってのがあるかと。
 7面体とか13面体とかの物理的に作れないダイスもネット上では自由自在でありまして。何しろ乱数が出ればいいだけだから、数値を弄るだけ。
 こういうのをうまく使ったゲームができるといいんだけどねぇ(汗)

  • プレイ環境の違い3・視覚的要素

 普通にオフライン、要は集まってゲームをするときだと例えばポーン(駒や人形)やマップ(地図)を使い、
 そのまま物理的な距離や立ち位置を見ることができますが、オンラインだとそれ専用のチャットを用いない限りはこれが難しい。
 またマップはどうにかなっても、それ以外の要素…例えばドラゴンアームズなどで用いられているAP管理シート。このへんが使えないんですよね。
 実際このへんがあってドラゴンアームズは2chのTRPG掲示板でも鬼門であると、仲間内から聞いた経験があったりもします。
 このへんカウンターでやるにはちと味気ないものもありますからねぇ…あとエーテリックの蓄積なんかもあるかな?

  • プレイ環境の違い4・プレイヤーの人数

 自分がコンベンションなどでGMをやる場合、多い時だとソードワールドなどの取り回しがやりやすいルールの場合であれば、
 8人ぐらいまでまとめて面倒を見た経験なんかもあるんですが。そのあとN◎VAでも7人までやったんだけど(汗)
 ところがオンラインでこんな人数やろうとすると実に実に大変で。正直二度とやりたくないとか思うこと請け合い(爆)
 いかんせんまず全員が揃うのかという問題に直面するのが一つ。そうそう8人の人間のスケジュールが一致すると思ってはなりません。
 そして人数が多いと全員の話を聞ききれないことが有り得るってのがまた一つ。チャット形式ならログを読めるとはいえ、
 GMの頭と手は連動しません。キータイプが遅ければ対応もおざなりになりかねないのですよ。腕と脳味噌が追加で欲しくなる瞬間です(汗)
 こういうことから考えてもオンセは最大3〜4人ぐらいで人数を閉め切った方が安全かもしれません…GMの力量とかそれとは別の話としてね。

  • プレイ環境の違い5・ルールのサポート

 GMとPL各員が一同に会して遊ぶオフセであれば、基本的にルールは1冊あればある程度ゲームを遊ぶことができるのですが。
 オンラインでやる場合、全員がルールを持っているとは限らないわけで…そうなるとキャラクターデータを作ることすら難儀だったり。
 こういう場合各PLにルールを買ってもらうか、それでなければルールのサマリーやデータ表などをテキストに打ち出して渡す必要があります。
 モノによってはデータ類だけで50ページを超えるルールもあるから、これはあまりお奨めしませんが。やってる人いるけどさ(汗)
 またGMが判定のサポートなどをどの程度できるか、という問題もあります。初心者相手に戦闘の手順などを教える際など、
 オフラインだとある程度気にもできるんですが…オンラインって手数が絶対的に足りなくなりやすい部分があるので、その余裕がないことも。
 場慣れというかオンセ慣れしていないと、このへん気を回している暇はないのかもしれません。

  • プレイ環境の違い6・場所と時間

 オンセの悪いところばかり目につくようでしたが、ここからは比較的よいところを見てみようかと。
 まず場所の問題。オフラインの場合だと参加者がどこか1ヶ所に集合しなければならないんですが、ネット上でプレイを行なうオンセであれば
 そういった心配は比較的少なくて済みます。各自がそれぞれネットに接続できる環境があれば事足りるわけですからね。
 また距離の問題も解消されます。PLの片方が北海道、もう片方が沖縄にいようがネット上は全く関係ありませんし。
 そして時間の問題。どちらかというと連続性の問題ともいえるかもしれません。プレイ中に都合が悪くなってしまって中断せざるを得ない場合でも
 オンラインであればログを保存すればシナリオを忘れてしまうということが比較的少なくて済みます。まぁ忘れる人は忘れるんですが(汗)
 ただオンセは前述の通り実に時間がかかるので2〜3回に分けられることも珍しくないということを追記しておきます。

  • プレイ環境の違い7・ロールプレイ

 ある意味でオンセの最大の利点といえるかもしれません。何しろそのまま話し合うわけではないので、異性のキャラでも違和感なく使用できるのです。
 いくら演技といえども男性が女性キャラを用いるのはイヤだという人は意外といるのですが、そのあたり気にせず使えるのはいいことかもしれません。
 また文章による細かいロールプレイが可能というのも演技力に自信のない人には有利な点になります。
 実際GM側でもNPCの会話シーンなどで描写が楽にできるため、その恩恵を大きく受けているといえるでしょう。
 普段から「NPCの幅が狭いんだよ」と言われている身なので、こういうかたちで助かっていたりもしますね自分(汗)
 

 思い付くままにざらっと書き出してみましたが…やはり相当に違いが出てくるもんです。
 今から思えばこういったチャットによるTRPGプレイってのはごくごく最近始まったばかりだから、こうやるんだってのはないんですよね。
 だから毎回毎回が試行錯誤になりかねない。より良いプレイを求める姿はオンでもオフでも変わりはしないんですが。
 こういったオンラインセッションはごく最近始まったばかりとも言えます。これからまた新たな成長を遂げる可能性があると言えるでしょう。
 その進化についていけるかどうか、ちと心配ではありますが…できる限り出遅れないようにしないといけませんなぁ…