熱血専用! CRY-MAX RPG/ホビージャパン/福田弦(ORG)

 久々に外風呂してきて爽やか快適であります。参考までに怪しいお風呂じゃありませんよ?(何)
 やはりスーパー銭湯で足を伸ばしてゆったりするのがよいのです。やはり家の狭い湯船では不可能ですからなぁ、こうも育ってしまうと。
 近場のでもかなり効果はあるんだが、親が行くのに便乗すると余所のいつもとは違うお風呂に行けるのでなかなかこれがよい。
 まぁ向こうが出てくるまで暇になるのがやや難点ではあるが。サウナとかで1時間半は確定だからなー(汗)
 弟様が30分で出ちゃうことを考えるとあっちはさらに時間潰しが大変なんだろうなとは思うが、んなこと知ったこっちゃない(爆)
 すすきのの方にあるスーパー銭湯はそのへんが楽でいい。何しろあそこの隣は本屋である。
 ほっとくとずーっと立ち読みで1時間でも2時間でもいそうなのが難点といえば難点なのかもしんないけどね(汗)
 

 魔導歴――それは絶大なる支配力を誇る魔導帝国が世界を支配した歴史。
 強力な魔導兵器、残虐非道な帝国兵を率いるは魔導皇帝に忠誠を誓う幾多の魔導将軍たち。
 闇に覆われたその歴史の中にも、一筋の光は残っていた。
 そう、熱き魂を秘めた英雄が。そして英雄を支えた仲間達がいたのだ――
 

 はい、バックボーン終了(爆) 実はルールの中にはほとんどバックボーンの説明ってないんですよね(汗)
 『熱血専用!』は数あるTRPGでも相当特異なルールであると言えましょう。
 このルールの特徴をひどく簡単に言ってしまうと、熱血ノリの再現に特化・ロールプレイ最重視によってそのドラマ性を追求する…というところ。
 まず特殊なのは集まったプレイヤーの中で誰か一人が「ヒーロー」になること。残りのプレイヤーは自動的に「フェロウ」となる。
 「ヒーロー」はまさしく主役でリーダー、魔導帝国に立ち向かう英雄となる。戦闘能力も高く、強烈な必殺技も常備している……のだが。
 ヒーローになるというのはシナリオ上相当重要な場所に立たされたと思っていい。実に責任重大。何しろ死んだらそこでシナリオはバッドエンドである。
 そして「フェロウ」は脇役という意味。役割はヒーローを助け、盛り立て、そしてヒーローのために死ぬこと。だがこちらの方がある意味気楽なのだ。
 逆を言えばお約束的な演出をやりたい放題であり、ヒーローを守って死ねるなどの死に際を演出する事も可能。そして死んでもゲームは終わらない(爆)
 このヒーローとフェロウの立場の違いがわかっていただけただろうか? 何しろキャラクターシートからして完全に違うのだ、これが。
 ある意味で極限までの二極化を行なっているシステムであると言っても過言でない。実に思い切ったルールであります(汗)
 そして判定方法。これは実に簡単で10面体ダイスを1つ振ってGMの宣言した判定値以下ならば成功…これだけ。ホントこれだけなのよ。
 んでヒーローにもフェロウにも能力値ってモノのが存在しないので(爆)あとは難易度をGMが考えて宣言するのみ。
 強いて言うなればフェロウには「特徴値」というものがあり、これによって有利な行動を成功しやすく、不利な行動を失敗しやすくでき、
 ヒーローの場合は「天命(=HP。なくなると死ぬ)」を消費して有利な修正を作り出すことができるのだが。判定面で関わってくるのはこの程度。
 もう一つ特記するとすれば「熱血カード」の存在。これは他のPLがよいロールプレイ(燃えるセリフ、上手なプレイ)を行なった際に渡すもので、
 プレイ中にPLの間をどんどんと回っていく。回っていく間に熱血カードにはだんだんとポイントが貯蓄されていき、手元に回ってくるとよいことがある。
 ヒーローなら天命が少しだけ回復するし、フェロウなら「熱血ポイント(=フェロウのHP)」をポイントと同じだけ回復できるのだ。
 

 そしてヒーローの(違う意味でフェロウの)見せ場は「熱血戦闘」である! 相手の魔導将軍、すなわちダークヒーローとの一騎討ちだ!
 ただし、この戦闘はホントに一騎討ちなのでフェロウの参加は不可能。マンガやアニメ等でよくある解説役が回ってくるのだな(笑)
 ルール的にやってることを説明すると寒くなるのでここではキャンセルするとしておいて(汗)
 熱血戦闘の基本は言ったもん勝ち。「大地を蹴って天高く飛び上がる!」と言えばヒーローはその通りにジャンプするし、ダークヒーローもその点は同じ。
 この宣言によってダメージを受けるのも自由だが、ヒーローの天命はその程度では減らないので安心。だが相手の天命を減らさなければ勝利はないのだ。
 そのために必要なのがヒーローのみが撃ち得る「必殺奥義」で、これをぶつけることによりヒーロー(ダークヒーロー)は天命を失うことになるのだ!
 で、これを使うためには「超闘気ポイント」と「超危機ポイント」が一定量必要になるわけで…ああ、微妙にきくたけ臭い(爆)
 ちなみに必殺奥義には前振りの決めゼリフも必要になっていて、これが長いと威力が高くなるのだが必要なポイントも高くなるというルール。
 …こういうトコだけ実に細かい。いや個人的には好きなんだけどね(笑)
 そしてフェロウの見せ場……それは熱血介入である! 簡単に言えば熱血戦闘に割り込んで、さまざまな戦況の変化を及ぼすもの。
 ただしその代償として大半の熱血介入が乱入したフェロウの死を招く。実にデンジャラスである(爆)
 内容としては自分がヒーローの盾になる、敵を羽交い締めにして回避できなくする、相手を説得する、ヒーローを応援して立ち上がらせる、などなど。
 こういう死に様の演出とかにもこだわれる分、ロールプレイ好きのプレイヤーだとフェロウの方が好きだって人は多い。わかるけど(笑)
 おおよそこのようなノリで全体が進む。終始熱血しっぱなしなのだ、マジで(爆)
 

 キャラのデータを組んでしまえば短時間でプレイできるということで、一時期コンベンションで1ゲーム終わらせたあとにやったりもしたルール。
 この手のロールプレイ重視のルールの先駆けであったとも言えるのではないかなぁ。S=Fもこれとほぼ同じ時期に出たよーな覚えあり。
 アレも最後の方だと熱血戦闘チックになるもんね、旧版だと特に…新しいのは知らないけどさ(汗)
 正直な話をすると『熱血専用!』というルールは内容から考えると実に薄っぺらいものではある…何しろ判定方法からして単純過ぎるし、
 システム的に小難しいことができるものではない…かつてネットや誌面の上でも「単純過ぎてつまらない、あれはルールじゃない」と叩かれた。
 だが間違えてはならない。このシステムが何のためにあるものなのかを。
 シナリオは単純なほどよい。あからさまな敵が出た方がわかりやすい。それは何故か?
 簡単だ、PLとGMにロールプレイを行なう余裕を最大限に与えるためだ。小難しいことをやる必要はない、敵がいたら正面から打ち倒すだけなのだから。
 かつてコンベンションでやった際の記憶の中にはこんなものもある。
 熱血戦闘に入る直前、途中から横で見ていたコンベンション参加者のダークヒーローをやりたいと言い出した。
 そのときGMだった自分はダークヒーローのおおよその性格を伝え、データはこれを使うと指示をしてみる(もっともデータなどほとんどないのだが)。
 すると目の前でほぼGMいらずの熱血戦闘が繰り広げられた。何しろここまでくるとGMはフェロウの状況説明の管理しかやることがないのだ(笑)
 最終的にはダークヒーローも必殺奥義の前に破られ、ヒーローは勝利を収めた…そしてダークヒーローを演じた参加者も面白かったと言っていた。
 …こういうルールなのだ。難しいことをやらず、叫び合い、喜び合い、楽しみ合えばいいのだ。自分としてはそう考えるきっかけとなるルールだと思う。
 正直今やれって言われたら相当厳しいだろうなぁと思うんだけどね(汗) でもまたやってみたいかな、などと。